Dobrý den! 慶児 道代 です!

1993年にチェコ共和国に留学の目的で飛んで以来、ヨーロッパでの生活が長くなっております。2017年11月から、これまでの事、現在の私…少しづつ書いております。

劇場専属を辞める ≪Part 2≫

時を経て書いていると、もうモヤモヤしてた感覚も忘れていて、あれは人生の通過点の一つだったんだなぁ...と思います。

唯一の西側出身だと、意見が合わないのは常。同世代の歌手は 教育を社会主義時代に終えている人ばかりでしたから「意見が合わないのは、根っこの違い。仕方がないや!」とある程度は放って置ける...それが、日常になってたな...と思います。
自分が歌う事に関して、苦労してると言う感覚は無かったですね。


さて!その後、私もさすがに ピン!と来る事がありました。

楽屋で「私、攻撃の的になってるね。」と言った途端、幕間に着替えを手伝ってくれる衣装さん以外、皆が部屋からすぅ~っと 去って行きました。

残った衣装さんに もう一度「私、やられてるよね。」と聞くと、彼女 小声で「もう2年くらい前から始まってるよ。今までの人は、大げんかで出て行ったのに、道代は、愚痴も言わないで、『全て勉強だ!』と言って素直に受けるから...。皆、どうなるんだろうと言ってる。」

「あ~~!だから、皆から去って行ったんだ!!」
2年も様子を見ていて、いよいよクライマックスが近づいてきた!と言う事です。(笑)
この人とは関係が無い、この人と同じ考えを持っていない と言う事を、私と関わらない事で示しながら、皆、遠くから私を見守ってたんです。

確かに...!なぜ今この役?と言う役も貰いましたし、声種ごちゃ混ぜで、調整が無茶苦茶 大変でしたが…、私は『いや!学ぶ事があるから与えられてる!』と頑張ってました!(笑)
いやぁ...敵も 虐めがいが無かったろうと思います。(笑)

このまま 放って置くと、残った役しか来なくなるな...と思って、やりたい役を志願すると、専属なのに、私独りだけオーディションを受けろと言われ...。客演の同僚に「変よ!!!」と言われましたが、従いました。
公の場での判断ですので、結局 役は頂けて、その後...!私にも「これは変!」と思える事が色々起きていたのです。

この後、2人の同僚歌手が、個別に「私は弱いから、貴女を助けられない。ただ、貴女は何も攻撃されるような事はしていない。それは、皆知っているから」と言いに来てくれました。
思い起こせば、丁度この状況になった2年前に、新しいオペラ科長が就任していました。どの世界にもよくある事ですが、入れ替わりが始まっていたんですね。

追い出しにかかっても、言われるまま頑張って、専属として残った歌手はいました。かつて、彼女がやられている時に話を聞いたら「娘の為に...私は、何を言われても受けて、ここに残る。」と言ってました。合わない役を貰って、技術が落ちたと言われても、彼女は黙ってました。彼女は、自分の歌よりも、女手一つで娘を育て上げる事に重きを置いてました。

私は...。どうするかな...と考え始めていました。

何を 何所から聞いたのか、所属の劇場のオペラ愛好会が、「道代さんに対して不遇を行ってる話を聞いた。どういう事なのか説明して欲しい。」と 劇場長の所まで行ってくれたと聞きました。
私が思っている以上に、周りを巻き込んで 事が大きくなっているんだと驚きました。

 

『出ろ!と言う事だ!』次に嵌められてると感じたら、笑顔で『ありがとう』が言える間に専属を辞めようと思いました。

で!事は...当然 起きました!(笑)
起きた所で、秘書さんに電話して、オペラ科長にアポイントを取りました。

翌日、オペラ科長は非常に緊張して待ってました。
そうだろうなぁ...と思ってたので、気の毒でした。
ニッコリ笑って「Ahoj!(チェコ語のHi!)」と言うと、どうして良いのか解らない顔になりました。

「今シーズン末で、専属契約を終了したいんです。」というと、「君には、大変困っている。」と言われました。あくまで、私のせいで...と言う流れを作るんだな...と思いました。

「私も、貴方のやり方は理解できない。私なりに歩み寄って頑張って来たけれど、ここら辺が潮時かな?と思う。10年も毎年契約更新をして頂けて、沢山の役を経験させて貰えて、本当に感謝してます。後、数カ月間 専属として出来る事させて貰って、お互い 笑顔で終えたいと思うんです。」

オペラ科長...ヘナヘナと、ソファーに座り込みました。
あぁ...この人も必死だったんだな...と思いました。

その後、客演で呼んで頂いてましたが、結局 払い込まれなかった給料の問題で 色々起きて、全国チェコ劇場労働組合が助けて下さったお蔭で 直接対決せずに済みました。
ただ...解決した後から、疎遠になって行きました。

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