回想記…途中で止まって書けなくなっていましたが、久し振りに 一つ書いてみます。
私には、チェコから 少し離れて イタリアに目を向けてた時期がありました。
キッカケに繋がる小さな出来事は 沢山ありましたが、最後に大決心を与えてくれたのは、壊れたまま 鍵のかからなくなった家の扉(玄関)でした。
2013年9月 日本でのコンサートに向けて出発する前日 コンサートを終えて 家に帰ると… 古い木製のドアがこじ開けられていて、家の中は グチャグチャでした。
泥棒に入られたのです。
身体中が 今まで体験した事の無い様な震え方でガクガクしていました。
とにかく警察に連絡、 警官が 現場検証が必要な件と判断、そこから 家に入れないまま 検査員の到着を待ち…、その後 警察で事情聴取…、全てが終わって警察を出たのは 23:55…
日本へは、翌日 10:10プラハ発の便で 出発の予定でした。
警察から家にたどり着いて 暫し呆然とめちゃくちゃな部屋を眺め…、変な緊張と疲れを抱えたまま… とにかく今すべき事を考えて…、 一睡もせず、 食べる事も忘れ、 部屋を片付け、荷造りし直して… 、早朝には アパート管理のおじさんがボロボロの扉の応急処置に来て…
なんとか 最後の搭乗者としてギリギリで飛行機に乗り込み 日本に向かいました。
フランクフルトに向かう機内で サンドウィッチとジュースが出て 一口かじった途端!号泣が始まり… なんで涙が出るのかわからないまま 1時間 泣きっぱなしでした。
号泣は、フランクフルトから成田に向かう機内でも起きました。
(…この時も食事を口にした途端でした…感情の動きとと内臓の動きって繋がってるのかな??)
泥棒騒ぎだけではない、その他の様々な押し込めた感情をも洗い流した涙だったのかも知れません。
日本に着く頃には、頭の切り替えも出来ていました。
ここから、 私の次の旅が始まったのかな…
応急処置された扉は、帰チェコ後も 大家さんとの話し合いが 進まず、その後 2ヶ月放置され…
閉じない扉 = 出ろ!!
と言うサインだな…と…
それ以来 ここ数年 全て空回りしていると思っていましたが、今 やっと 全てこれで良かったと思える日が来る…と… 思える様になっています。
しかし…楽ではないでしょう。色んな所で あまり耳にしたくない意見を聞いてます。笑
つい最近も 「…と言う 状況だから、どう考えても 無理だと思うが…、勇気があるなら、試してみたら良い。」…と…
私は 非常に弱い人間なので、こういう意見を聞いた後は、しばらく へちゃげて(岡山弁で 潰れて…の意)しまいます。これだから 時間がかかっちゃうのですが…
こういう意見が聞こえない場所に 到達した時 これまでの時間が意味のあるモノになるのかな…と思います。
「勇気があるなら…」
年齢を重ね 時代がどんどん新しくなる中で 勇気を振り絞るのは これまでよりもチョット大変に感じますが…
ここまで自分が積み重ねてきた事を信じて 自分を諦めないで、自分を励まし続けてやりたいです。
コツコツ ボチボチ 進みます。
… 扉の向こうには また 次の扉 …
… ふふふ …