Michiyo’s 『道』 BLOG!

こんにちは。慶児道代です。私のブログへようこそ!

ドヴォルザーク 『聖書の歌』訳

アントニーン・ドヴォルザーク(1841-1904)
歌曲集『聖書の歌』op.99
チェコ語翻訳による詩篇より

 

I. 雲と暗闇は主の周りに立ちこめ (詩編97編、2-6節)

 雲と濃霧が彼の周りに立ちこめ
 正義と審判が彼の王座の礎となる。
 炎が彼の前を横切り、
彼の周囲の敵に火をつける。
 彼の稲妻は世界中を照らし始める
 それを見ている大地は恐れおののく。
 山は 全地の統治者である
主の目の前で
まるで蝋のように溶ける。
 そして、人々は皆 彼の栄光を仰ぎ見るのだ。

 

 

II.  私の隠れ家であり、私の盾である貴方(詩編119、114,115,117,120節)

 私の隠れ家であり、私の盾である貴方
 私は貴方の言葉を待ち焦がれています。
 私から離れなさい、邪悪なものよ
 私が神の戒めを守れるように。
私に強さを与えて下さい、このまま護られ
貴方の下で私がこの戒めを守り続けられる様に。
私の身体は、貴方の前で恐怖に震えています、
貴方の裁きをとても恐れているのです。

 

 

III. おお 神よ、私の祈りを聞き給え(詩編55、2 - 3節、5 - 9節)

神様、私の祈りを聞いてください、
私の懇願の前にその身を隠さないでください。
私を見つめ、そして聞いて下さい、
私は、私の内なる混乱の嵐の中で嘆いています
そして、私は自分に落胆しています。
私の心は泣いています
そして、死の恐怖が私に向かってきます
恐怖が私に襲い掛かるのです。
私は言いました、 
おぉ、私に鳩の様な翼があれば、
ほんの少しの休息の為に飛んでいけるだろうに。
あぁ、ここから遠くへ離れるだろうに、
そして、砂漠に留まるだろうに。
急いで去らねば、
私は突風と嵐を避けなければならない。

 

 

IV. 主は私の羊飼い (詩編23、1-4節)

 主は私の羊飼い
私に足りないものは ありません。
貴方は、緑の牧草地で私に草を与え、
静水に私を導いて下さる。
 私の魂に新しい活力を与え
 貴方の名による正義へと
径路に沿って私を導いて下さる。
 もし私が死の影の谷を超えて
行かなくてはならなくなったとしても、
 何も恐れる事は無いでしょう
なぜなら、貴方が私と一緒にいて下さるから。
 そして、貴方の竿、貴方の杖が
私を慰めてくれるのです。

 

 

 V. 神よ!私は貴方に新しい歌を歌う(詩編144、9節 と 詩編145、2、3、5、6節)

 神よ!私は新しい歌を
リュートにのせて貴方に歌います
詩篇を高らかに貴方に唱えます。
 日々 私は貴方を祝福し
 永遠に貴方の名を褒め称えます。
 主は本当に偉大です
そして、全ての賛美に値します
主の偉大さ、大きさは
はかり知れません。
 貴方の栄光、美、そして、威厳について、
また、貴方の起こした奇跡について私は語ります。
 余りにも圧倒的な貴方の偉業を
誰もが皆、語り広めて行くでしょう。
私もまた、貴方の威厳を
大きな声で語り伝えます。

 

 

VI. 聞き給え 神よ、私の呼びかけを(詩編61、2、4、5節、詩編63、2、5、6節)

 聞いて下さい 神様、私の呼びかけを
私の祈りに耳を傾けて下さい!
貴方は私の聖域
敵の目前にそびえ立つ強靭な塔。
 私は永遠に貴方の幕屋に住みます
貴方の翼を隠れ場所として、私の身を護るのです。
神様!私の最強な神である貴方
 私は朝 起きるや否や 貴方を探します
 私の魂は渇きから貴方を求め
私の肉体は貴方を切望しています
この乾いた大地は ひび割れ
水は一滴もありません。
 だから私は、貴方に祈りを捧げます
喜びの唇で歌を歌いながら 
私の口は貴方を褒め称えるでしょう。

 


VII. バビロンの河の畔に(詩編137、1-5節)

バビロンの河の畔
そこに 私達は座って 泣きました
シオンを思い出しながら。
(音楽を奏でずに)その地の柳に
 私たちのツィターを掛けました
私達を捕えた者達が
歌の言葉を
私達に問いただした時、こう言いました、
「我々にシオンの歌を何か歌え」
 私達は答えました、
「一体どの歌を歌う事が出来ると言うのです
主への賛美の歌を
この異国で?」
 もし貴方を忘れるような事があるくらいなら、
おぉ エルサレムよ、
 私の右手が その芸術を忘れましょう。

 

VIII. 私を顧み、私を憐れみ給え(詩編25、16-18節、20節)

 私を顧み 私を憐れでください
なぜなら私は見捨てられ、苦脳で疲れ切っています。
 私の心の苦痛は、増え続けています
この恐ろしい不安から私を連れだしてください。
 どうか、私にお慈悲を!
私の苦しみと不遇を見て下さい
 そして、私の全ての罪をお許しください。
私の魂を護り、この不幸から救い出してください
どうか、私が辱めを受けない様に、
 私は貴方に懇願します。

 

IX. 私は山を見上げる(詩編121、1-4節)

 私は目を上げ、山を見ます
助けはどこから私の元に来るのでしょう。
助けは、天と地を創造された
主から来るのです。
 お前の歩みの一歩一歩が
あるべき動きであるよう、
 お前の護衛が居眠りせぬよう 見守っているのです。
あぁ、その人は、居眠りどころか、
一睡もしないで、イスラエルを護るのです。

 

X. 主に新しい歌を歌え(詩編96、12節 と 詩篇98節、1、4、7、8節)

 主に新しい歌を歌え
 なぜならば、奇跡を起こしたから。
音楽を奏で、歌を歌え
 詩篇を唱えましょう。
 海と その中にいるもの達、鳴り響け
 世界中とその中に住むもの達、鳴り響け、
 川よ、その手を叩け、
山よ、その音に合わせて歌え。
喜び歌え 畑よ その中にいるもの達も全て、
喜び歌え 大地よ、鳴り響け 海よ
その中にいる者たちと共に。