Michiyo’s 『道』 BLOG!

こんにちは。慶児道代です。私のブログへようこそ!

音楽の道

ヨーロッパ演奏旅行から 戻って来てから、私は勉強しなくなりました。

なぜ この高校で勉強しているのか 解らなくなってしまったんです。

高校2年の一学期…数学で遂に赤座布団(赤点)を敷いてしまいました。

 

実は 私、音楽高校に行きたい思いがあったのですが、当時の岡山には 私立校しかなく、我が家ではとても無理!...で、 県立の普通科高校に進んでいました。

 

私の高校は 成績表を 親展 という判が付いた封筒で自宅に送るようになってました。

「今日あたり 届いてるよなぁ〜。」重い足取りで 家に帰ると 母は仏壇の前にいて、一緒にここに座れと言います。

チーン!と鐘を鳴らし 二人座ってご先祖さまにご報告しました。
叱られもせず...... これは 結構 深く響きました。

仏壇に供えられていた 成績表を開けると、取った点数の下に、赤線(赤座布団)が引かれていました。

 

非常に情けない思い出ですが、この後、担任の先生が私の将来を案じてくださるようになり、私が自分の思いを話せるような環境を与えて下さいました。

高校受験の時点で 『音楽は趣味でしかできない』と諦め、納得していたはずだったのですが、ヨーロッパ演奏旅行の感激で 私は 自分の本当の思いに気付いてしまったのです。 

赤座布団 が切っ掛けとなり、ギリギリ 高校2年 2月の3者懇談で 一応 芸術方面進学で話しが纏まりました。

 

3月から まず 楽典、聴音、新曲視唱、コールユーブンゲン...、そして やっと4月から 肝心の声楽…を学び始めました。
共通一次の勉強もしなければならず、大変な毎日でした。

 

5月に 歌の先生が、7月にある山陽学生音楽コンクールに『肝試し』に行くか?と声をかけて下さって、『肝試し』に行きました。

会場で参加者の歌を聴きながら 立ち位置で微妙に響きが変わる事に気付いて、どこに立って歌った時に一番良い響きが会場に飛んでいるか 興味深く観察していました。

出番が近づき裏に入ると、かつて 私が行きたいな…と思っていた高校の生徒達が 学校、先生、親の期待を一身に背負って 舞台に向かって行く様子に「大変そうだなぁ、頑張って!」と心の中でエールを送っていました。

完全に傍観者でした。

『肝試し(場数踏み)』に来ているので、誰の期待も背負っておらず、周りと自分を比較する事もなく、淡々とその場を楽しんでいました。
それが良かったのでしょうか、1位を頂きました。

この受賞が 周囲を納得させた様で、私 本人も やっと『進め!』のGOサインを頂いた気がしました。

 

大学は、結局 私が受けたい学校は受けず 別の学校を 志望する事になりました。 第1志望の学校には、1次 2次 の実技試験は通過しましたが、最終の3次試験でダメでした。浪人は 許されていませんでしたので、 第2志望の自宅から通える短大に入学しました。

悔しい思いと情けない思いで一杯でしたが...、今は 全てこれで良かったんだなと思えます。

なぜなら その短大で、運命!!と思える出会いがあったからです。

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