Michiyo’s 『道』 BLOG!

こんにちは。慶児道代です。私のブログへようこそ!

言葉 と 感性

言葉として聞き取っている事と 感性で感じ取っている事がありますよね。

音楽表現として、歌は、唯一 言葉を使いますが、言葉は まず説明のつかない感性があって、その上に発せられます。
そのバランスを 近藤先生は 大切にされていました。

 

先生のレッスンは 本当に楽しかったです。

 

「おい。なんか つまんねーんだよ。一体 お前さんには この曲 何色に見えるんだい?」

「へ?? い、 色?…ですか...?  ん...と...、 赤とか?ですかね…?」

「ふん...赤ね? ま、赤もさ 色々あるでしょ。どんな赤だい?」

「……?( ,,`・ω・´)ンンン?、!(・∀・) !   あ〜!そうですよね。赤です!でも!! 一色じゃ無いですね!夕焼けの空です! 赤紫に向かう様な そう言う予感というか そんな色かな?と思います!(急に饒舌になる私!笑)

「ん! なかなか 良いじゃない!じゃ チョット それで行ってみようよ!」

 

とか

 

「香りがないんだよなぁ〜。聴いてて面白くないのよ。」

「はぁ〜。」

「あーたにとって 季節はいつなのよ コレ?」

「??? あー。歌詞からは 明確に解りませんね。書いてないですね…。」

「書いて無くてもさ、なーんか感じるでしょ。貴女の中では いつだと思うの?」

「ん~~。...春...ですかね。希望に溢れてて良い筈なのに...、寂しいって感じ...カナ?」

「お~!良いんじゃない!じゃ、それ感じててよ!」

 

 とか


「悩み苦しむとか...さ、まだ、解んねーんだろうな...、きっと...。」

「え? いや、それなりには、日々 悩んでますけど…。」

「悩み方もさ、色々あると思うのよね。これはさ、ドロドロ、グチャグチャ掻き回してるのとは違うのよ。人生重ねてくとね、表面はさ 淡々と生きてるんだけど、深い所に押し込んでる物があったりするわけさ…。そういうの感じられると良いんだけどね~。まぁ...まだ、若いのかな~。」

「あ~~~。...何となく、感じます...。」

「ホントかい(笑)?! まぁ、貴女なりにね、そういう事 少し考えてみてよ。」



こういうやり取りの先に、言葉や表現の話が始まります。

「痛みって言うのをさ、この歌詞のどの言葉で感じてるかい?」「...じゃさ、その想いで、この子音を立ててみてごらん。」

「良い声って、良い香りと同じなんだよ。押し出すんじゃなくてさ、漂っていて欲しいなぁ...」

「空気が変わると呼吸がね、温度が変わるんだよ。ここを固く行くから、次の柔らかさが活きるんだ!温かみになる。」


先生の言葉で私の中に残っている事は、数限りなく あります。

表現の模索として お話しして下さっていましたが、振り返って考えると テクニックの模索でした。常に自分の感性を持って 言葉を自分のモノとして体感して…。

先生の質問に導かれながら、私は 常に自分を中心に置いて音楽作りしていました。

その瞬間の自分としっかり繋がって居ながら、その先に繋がるレッスンでした。



倉敷少年少女合唱団で 鈴鹿先生が 私達の中から湧き上がってくる『歌いたい』思いを大事にして下さり...。

近藤先生に『私の感性』を大切にした音楽作りに導いて頂き...。

チェコで最初にクニプロヴァー先生に歌を聴いて頂いた時、日本だけで学んだとは思えないと驚かれました。

倉敷・岡山で私は素晴らしい師に恵まれ、ずっと『自分の歌』を歌い続ける事が出来ていたんだと 感謝で胸が一杯になった瞬間でした。

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